ブラックリストに載ったようだけど、なんとか返済出来た話

コラム

高校と専門学校を、奨学金制度を利用し私は卒業しました。

漫画家になりたかった私は、持ち込みなどのしやすさを考え上京。

バイトをしながらなんとかやりくりしていましたが、東京の暮らしが合わずだんだんとつらくなり、奨学金の返済も滞りがちになっていきました。

そしてある日、キャンペーンの特典欲しさにクレジットカードの申し込みをすると、審査が通りません。

どうやら奨学金の返済の滞りでブラックリスト入りしてしまっていたようでした。

そこで初めて、ブラックリストという言葉と意味を知りました。

そしてようやく私の金銭感覚と現実の違いに気がつき、本格的に焦るようになりました。

私の加入していた奨学金制度は、返済金額を自分で記入して返していっていい(遅くなることで滞納金は増える)ものでしたので、返済出来るお金が出来たらその度に返していきました。

バイトも増やして収入を増やす努力もしました。その甲斐あって、毎月定額で返せるようになっていきました。

しかし、バイトを増やした事で今度は自分の体調を崩してしまいました。

このままでは働けなくなる恐怖を感じ、それから早々に東京で暮らす事を諦め実家へ帰ることにしました。

実家でも無職である事に父親から責められ、心身共に危機を感じたりしましたが、なんとか派遣会社へ就職することができました。

しかし、それからしばらく経ってある派遣先で、パワハラ発言のひどい上司と出くわし、その派遣会社も辞めざるをえなくなり、また返済が滞りがちになりました。

ただ、運良く次に就職出来たところが肌に合った事で、残りの返済を返しきることが出来たので本当にホッとしました。

また、返し切った事で多少の自信がついたようにも感じました。

それでもしばらくはブラックリスト入りしているので、大きな買い物をして分割で払う事が出来ません。

今ある分でなんとかやりくりをする、という癖をつけていくことが出来たのはブラックリスト入りの唯一の良い影響だったと思います。

しかし悔しいと思うのは、せめて学生時代に「ブラックリスト」の言葉とその意味を学ぶことが出来たら、もう少し計画的に行動出来たのではないかと思うのです。

返せない状況での救済制度がもっとあればいいのにとも思いました。

奨学金の返済開始時期はほとんどの人が新社会人です。

初めての就職などで疲れ、心に余裕のない毎日に少しでもゆとりができたらいいと思います。

 

今後の奨学生が元気に活躍できる制度になっていって欲しいなと思います。

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